壁が垂直かどうかを確認する方法
垂直な壁とは、まっすぐ立っている壁、つまり床から90度の壁のことです。垂直を確認するのは、水平を確認するのとは別の作業です。水平は横方向、垂直は縦方向。スマホはどちらもこなします。垂直モードにすると、Spirit Level Pro は壁が垂直から何度ずれているかを読み取ります。だから数値を書き留めて、目の前の仕事にとってそのずれが問題になるかどうかを判断できます。
要点
- 垂直は縦、水平は横です。測り方が違い、関係する仕事も違います。
- 古い壁は傾きます。1950年より前に建てられた家は8フィートあたり1/4〜3/4インチ傾いていることが多く、それが普通です。
- 下・中・上の3か所で測ると、傾きとふくらみを見分けられます。
- 仕上げ作業は8フィートあたり1/4インチ(0.17度)まで許容します。タイルはもっと厳しく、10フィートあたり3/16インチです。
- 垂直モードは1軸だけを読みます。縦の面にはそれで十分です。
水平と垂直の違いは?
水平と垂直は別々の面です。水平は地平線と平行、横方向です。垂直はまっすぐ縦方向。天板は水平であるべきで、壁は垂直であるべきです。この2つを取り違える人はとても多く、そのせいで実際に困ります。壁は床に沿ってぴったり水平でも、上のほうで外側に傾いていることがあります。床の線は正しく見えても、壁は垂直になっていないのです。
「plumb(垂直)」という言葉は、鉛を意味するラテン語の plumbum から来ています。昔の職人は糸に鉛の重りを吊るし、この下げ振りを重力にまかせて真の縦線を出しました。スマホは加速度センサーで同じことをします。重力が縦を決めるので、後ろの面がどうなっていようと関係ありません。
壁が下では水平でも垂直でないことがある理由
床にきれいな直角で接しているのに、天井のところで2インチ外へ傾いた壁を思い浮かべてください。床に沿えば水平です。でも壁そのものは垂直ではありません。上に行くほど縦から外れていくからです。床の線を見ても、それは分かりません。壁の面を直接読む必要があります。
これは実際に効いてきます。8フィートで1/2インチ室内側に傾いた壁は、背の高い本棚の裏にすき間を作ります。8フィートで3/4インチ傾けばタイル張りが難しくなります。傾きを追いかけて一段ごとにわずかな角度で切ることになり、目立つところで目地が扇形に開いてしまいます。
壁の垂直が本当に問題になるのはいつ?
すべての仕事に垂直な壁が要るわけではありません。8フィートで1/4インチずれた壁はほとんど見えず、塗装や物を掛けるだけなら問題になりません。ただ、うるさい仕事もあります。そういうときは、始める前の2分の確認が、あとでやり直す手間を省いてくれます。
次のような作業の前には垂直を確認してください。
- 壁にタイルを張る。 タイルは誤差を許しません。一段が下の段に載っていくので、垂直からずれて始めると、そのずれが一段ごとに大きくなって、やがて目に見えてきます。壁タイルは10フィートあたり3/16インチ(約0.11度)、多くの仕上げ作業より厳しい精度を求めます。
- 床から天井までの造り付け収納や本棚を入れる。 傾いた壁に対して四角に組んだ背の高い家具は、上か下にすき間ができます。壁に合わせて側板をけがき(スクライブ)するか、シムで調整します。
- ドア枠や窓枠を取り付ける。 垂直でない開口に枠を入れると、ドアがひとりでに開いたり閉じたりします。ドア枠は4フィートあたり1/4インチ(0.36度)が目安です。ドアを吊る前に確認してください、吊ったあとではなく。
- 腰壁やパネルを張る。 横のパネル継ぎ目が傾いた壁に突き当たると、傾いて見えます。最初のパネルを切る前に、壁の傾きを知っておきましょう。
- 部屋の中に新しい壁を組む。 新しい枠組みは、古い壁がどうであろうと垂直でなければなりません。まず古い壁を確認し、隣に何があるのかを把握しておきましょう。
スマホで壁の垂直を確認するには?
スマホでの確認は1分半ほどで済み、下げ振りのおおざっぱな合否ではなく、度数という数値が出ます。スマホの加速度センサーは、較正すれば0.1度より細かく読み取ります。揺れる下げ振りで読める精度より細かいのです。
- 垂直モードに切り替える。 Spirit Level Pro を開き、モード切り替えをタップします。サーフェスモードは丸い気泡管で2軸を読みます。垂直モードは縦長の気泡管で、ピッチだけを読みます。縦の面ではこれが必要です。ロールは関係ありません。
- スマホを壁に平らに当てる。 背面か長い辺を壁の面にぴったり当てます。壁の前で宙に浮かせて持たないでください。それでは壁ではなく手の角度を読んでしまいます。2秒じっと止めて、数値が落ち着くのを待ちます。
- 3つの高さで読む。 床から12インチ、真ん中の高さ、天井から12インチの3か所で測ります。3つとも書き留めるか、リフォームを記録しているならプロジェクト名をつけてジャーナルに保存します。3つの数値は、1つよりずっと多くを教えてくれます。
3つの数値が近ければ(たとえば0.4度、0.5度、0.4度)、壁は上まで同じ向きに傾いています。真ん中だけが両端から大きく外れていれば(たとえば0.2度、1.1度、0.3度)、壁は真ん中で外か内にふくらんでいます。これは別の問題で、直し方も違います。
音が役に立ちます。スマホを壁に当てて耳をすませてください。数値が許容範囲に入ると、水平を知らせる連続音が鳴ります。スマホを壁沿いに上下に滑らせ、音で追いかけましょう。画面が壁側を向いて見えないときに便利です。
許容される垂直の精度は?
許容範囲は、職種と壁に載せる材料で変わります。目安は単純で、仕上げが精密なほど、下地の壁も精密でなければなりません。壁がタイルの許容より悪ければ、まず下地をシムで平らにします。そのままにして、タイルが隠してくれるのを期待してはいけません。
| 作業 | 寸法の許容 | 角度の目安 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 住宅の仕上げ作業 | 8フィートあたり1/4" | 約0.17度 | NKBA, 2023 |
| 粗枠組み | 8フィートあたり3/8" | 約0.27度 | IRC Section R602 |
| 壁タイル作業 | 10フィートあたり3/16" | 約0.11度 | TCNA Handbook, 2023 |
| ドア・窓枠 | 4フィートあたり1/4" | 約0.36度 | NFPA 80 / NKBA |
Spirit Level Pro の Finish プリセット(±0.3度)は、住宅仕上げの基準内に収まります。Tile プリセット(±0.2度)は壁タイルに使えますが、長い壁ではタイルの規格に対して少し甘めです。タイルを張るなら壁の全高を測り、上端でのずれを直接出しましょう。度数 × 壁の高さ(インチ) × 0.01745 で、上端の傾きがインチで求まります。
壁が垂直でないときはどうする?
どうするかは、どれくらい外れているか、壁に何をするか、そして傾いた壁が当たり前の古い建物かどうかで決まります。1950年より前に建てられた家は、8フィートあたり1/4〜3/4インチ傾いていることがよくあります。当時の建て方からすれば、それは欠陥ではなく普通です。戦前の家では8フィートで1/2インチはよくあります。1/4インチ以内に収まっている壁のほうが珍しいくらいです。
胴縁:まっすぐな傾きの直し方
壁が上まで同じだけ傾いているとき(上・中・下で同じ数値)、胴縁(どうぶち)で直します。木や金属の縦材を壁に留め、上か下をシムで調整して、その表面が垂直にそろうようにします。仕上げは壁ではなく胴縁の上に載せます。この方法だと部屋の奥行きを3/4〜1.5インチ食うので、狭い部屋では効いてきます。
薄いテーパー材なら、8フィートで1/4〜1/2インチくらいの小さな傾きを、奥行きをあまり取らずに処理できます。1/2インチを超えるなら1x3や1x4の胴縁にして、留める点ごとに個別にシムを当てます。
スキムコートと漆喰:小さな傾きの直し方
8フィートで3/8インチくらいまでの傾きなら、漆喰や下地補修材のスキムコートで許容範囲に戻せることが多いです。低いほうに厚く塗り、反対側でゼロまで薄くならしていきます。見た目の奥行きは増えません。平らに仕上げるには多少の左官の腕が要りますが、タイルを張りたい壁の小さな傾きを直すには、いちばん傷の少ない方法です。
傾きを受け入れるとき
そのままにして、それに合わせて造るのが正解のこともあります。ワードローブを付けるなら、四角に組んで側板を壁にけがきします。巾木を付けるなら、角度を写して、それに合わせて切ります。塗装なら、8フィートで1/2インチの傾きは塗料の下に消えます。壁に逆らわず、壁に合わせて進めましょう。
1か所だけ測れば壁のことは全部わかる?
いいえ。ここを多くの人が誤解しています。1つの高さで1回測れば、傾きは分かります。でもふくらみは分かりません。壁は上で0.0度、下で0.0度、両端は垂直でも、真ん中で1/2インチ外へふくらんでいることがあります。真ん中を測らない限り、そのふくらみには気づけません。
3点の原則: 1回の測定で分かるのは傾きだけです。下・中・上を測ってふくらみを見つけましょう。ふくらみはまっすぐな傾きより直すのが難しく、出っ張りを削るか、へこみを埋めることになります。傾きなら胴縁や漆喰で一度に均一に直せます。
傾きとふくらみの見分け方
3つの高さで測り、数値を控えます。3つとも0.1〜0.2度以内に収まっていれば、壁は上まで同じ向きに傾いています。真ん中の数値が上下から0.3度以上ずれていれば、壁はふくらんでいます。
ふくらみは、古いれんが壁で思っている以上によく出ます。1900年代初頭の一枚厚のれんが壁は、床の根太に押され、何十年ものれんがの乾湿を経て、真ん中あたりでゆっくり外へふくらむことがあります。これを見つける方法は3点測定だけです。
まっすぐな傾きは直しやすいです。ふくらみはそうではありません。面が平らでも均一に傾いてもおらず、曲がっているからです。ふくらんだ壁に胴縁を打つなら、平らな面を作るために留め点ごとに個別にシムを当てます。真ん中で1/2インチを超えるひどいふくらみなら、仕上げを決める前に建築業者に見てもらいましょう。
リフォームのために壁の垂直を記録する
全面リフォームをするなら、工事を始める前にすべての壁の垂直を測っておきましょう。ジャーナルのプロジェクトに保存し、壁ごとにラベルを付けます。たとえば「北壁 下」「北壁 中」「北壁 上」のように。左官やタイル職人が来て壁のことを聞いたとき、当て推量ではなく数値を渡せます。おかげで職人は、接着剤を混ぜたあとで気づくのではなく、最初にスキムするか胴縁を入れるか、そのまま張るかを決められます。
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Open Spirit Level Proよくある質問
壁が垂直であるとはどういう意味ですか?
垂直な壁とはまっすぐ立った壁、水平な床から90度の壁です。plumb という言葉は鉛を意味するラテン語 plumbum から来ています。昔の職人は糸に鉛の重りを吊るして真の縦線を出しました。たいていの家の壁は少し傾いています。本当に問われるのは、その傾きがいまの仕事で問題になるかどうかです。
どれくらい垂直から外れても許容できますか?
仕事によります。仕上げ作業は8フィートあたり1/4インチ(約0.17度)まで、粗枠組みは8フィートあたり3/8インチ(約0.27度)まで許容します。壁タイルは10フィートあたり3/16インチを求めます。ドア枠と窓枠は4フィートあたり1/4インチ(約0.36度)まで許容します。古い家はこのどれも超えるので、問われるのは仕上げ材がその差を吸収できるかどうかです。
スマホで壁が垂直かどうかを確認できますか?
はい。垂直モードでスマホを壁に平らに当てると、壁が垂直から何度ずれているかを読み取ります。床から12インチ、真ん中、天井から12インチの3か所で測ってください。3つの数値がそろえばまっすぐな傾きです。真ん中の数値だけ違えば壁はふくらんでいて、こちらは直しにくいです。
傾いた壁とふくらんだ壁の違いは?
傾いた壁は上まで同じ向きに傾きます。1回の測定で話は済みます。ふくらんだ壁は上下では垂直でも、真ん中で外か内へ曲がっています。ふくらみは3つの高さで測って初めて見つかります。1本の胴縁やスキムコートでは曲がりを直せないので、ふくらみは傾きより直すのが難しいのです。